第2回「新課程を機にこれからの英語指導法を考える会」(通称「CAN-DO LIST研究会」)(㈱ベネッセコーポレーション主催)が、2月11日(土)高知共済会館で開催されました。以下に、当日の議論を簡単にまとめてみましたが、これらの議論を踏まえて、今回作成したリストを修正して第3回に持参(または事前提出)することになりました。第3回は3月20日(火)14:00-17:00(会場未定)の予定です。
【まとめ】
①学年別記述 or グレード別記述
グレード別記述と学年別記述のどちらがいいのだろうかという議論です。双方にメリット・デメリットがありそうですが、たとえば次のような意見がありました。
○入学時から生徒の英語力に大きな差があり、おのずと個々の生徒が目指すべき目標も異なるので、グレード別の方がよいのではないか
○最低限クリアーしてもらいたい目標を記述すれば、学年別記述で全員が目指せるものになるのではないか
とりあえず現在の学年別記述のままとし、「時期の前半・後半の枠を削除する」、「各技能とも学年末の目標のみ記述する」、ことになりました。
②記述の観点分類
東京の九段中等教育学校の試みが紹介され、「4技能それぞれに5つの観点を設定する」、という考え方を取り入れ、現在の各技能の記述を観点別に整理することになりました。観点の数は必ずしも5つである必要はなく、「観点は各校の実態に即して設定する」、ということになりました。
③新しい縦軸の可能性
現在は、4技能の総合的な育成を図るため、4つの縦軸を設定していますが、「文構造、語彙、学習方略などの新しい軸も考えられる」、という議論になり、各人が可能性を模索し、追加したい縦軸がある場合は、追加してみようということになりました。
④設定根拠の明確化
CAN-DOリストの設定については、「どうしてそういう目標を設定したのか」、という説明責任も伴うので、まず学校教育方針と英語科指導目標があって、それらを実現するための具体的な目標が学習到達目標となるべきだろうという議論がありました。
⑤生徒全員の到達 or 60~70%の生徒の到達
「全員が到達できることを想定した目標にするか」、あるいは、たとえば「6~7割の生徒が到達できるような目標にする」かという議論がありました。
⑥言葉の定義の明確化
現在のリストには、「WPM」「たくさんの・・・」など、方法や表現が正確に伝わらないものがまだ多いので、作成者が言葉の定義をもう少し意識して修正しようということになりました。